いすゞ自動車(株)は、小型トラック 「エルフ」のLPG(*)車に、標準キャブで積載量2~3トンクラスの車両を新規設定し、9月13日より全国一斉に発売する。
(*Liquefied Petroleum Gas = 液化石油ガス)
いすゞは、1998年に発売し、市場から好評を得ている積載量1.5トンクラスの「エルフ」 LPG車に、今回、積載量を拡大した2~3トンクラスの車両を新規設定し、幅広いユーザーニーズに対応できる車型展開とした。
LPG車は燃焼過程で発生するNOx(窒素酸化物)、HC(炭化水素)などの大気汚染物質を大幅に低減することができ、黒煙が発生しないという特性を持っている。 また、LPGはタクシーの燃料としても多く使用され、燃料補給設備などのインフラが比較的整備されている。さらに、LPGは液体のため車両搭載性が良く、一充填当たりの走行距離も実用的なことなどから、需要が増加傾向にある。
主な車両特長は次の通り:
- 1定評のある 「4HG1型」 ディーゼルエンジンをベースに、 「4HG1-LPG型」 エンジンを新開発した。 小型トラックに搭載されるLPGエンジンとしては、クラストップの最高出力 [92kW(125PS)/3200rpm] 、最大トルク [356N・m(36.3kg.m)/1600rpm] を発生し、耐久性、信頼性もディーゼルエンジンベースゆえの高性能を実現した。 排出ガス値は、ディーゼル車の平成10年排出ガス規制値に対し、NOx、HCを約95%、黒煙を約100%と大幅に低減した。
- 2補助ブレーキ 「電磁式リターダ」 を標準装着し、高速道路や長い下り坂はもちろん、市街地でも高い制動効果を発揮し、制動能力の大幅な向上を図った。
- 3SRSエアバッグ付衝撃吸収ステアリングホイール、及びロードリミッター付シートベルトを標準装備し、前面衝突時のドライバーへのダメージを軽減するなど、安全性の向上を図った。
- 4塵芥車に171リットルの大容量LPGタンクを標準装着し、1充填当たりの走行距離の延長を図った。
<目標販売台数> エルフ LPG車(積載量2~3トンクラス) 300台/年
<エルフ LPG車 東京地区希望小売価格>(消費税含まず)
車型 | エンジン | 主な仕様 | 東京地区希望小売価格 |
---|---|---|---|
KK-NKR71ER -5JMXA-L |
4HG1-LPG 92kw (125PS) |
3トン積み 標準キャブ 標準ボディ 平ボディ |
3,119,000円 |
KK-NKR71EP -5EXY-L |
4HG1-LPG 92kw (125PS) |
2トン積み 標準キャブ 標準ボディ キャブ付シャシ |
2,922,000円 |
以上