いすゞ自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長COO:南真介、以下「いすゞ」)は、大型トラック「ギガ」を改良し、2023年9月4日より全国一斉に販売を開始します。
輸送企業を取り巻く環境は、慢性的なドライバー不足の状況に、働き方改革関連法の施行に伴う「2024年問題」が加わり、深刻さが増しています。また、ドライバーの高齢化も進み、トラックに対してこれまで以上に、「輸送の効率化」や「安全への対応」といったニーズが増しています。
いすゞは「運ぶ」の課題を解決するイノベーションリーダーとなるべく、2015年の発売以降改良を重ねてきた現行型ギガに、国内大型トラック初となる車両総重量(GVW)25トン低床3軸車を新たに設定しました。また、安全装置の性能を向上させ、輸送企業の重点課題に対応しました。
主な改良点*1は以下のとおりです。
*1:GH11/GH13系エンジン搭載の車両については、対象外となります。
- 1輸送の効率化
- 1)国内初GVW25トン低床3軸車の新規設定
低床4軸車を上回る積載量と十分な荷室容積を実現し、高効率輸送に貢献するGVW25トン低床3軸車を追加し、車型ラインアップを拡充。いすゞ完成車シリーズの「Gカーゴ」にも設定しました。
<荷室内法高/最大積載量 比較>
Gカーゴ標準仕様(6UZ1-TCS・スムーサーGx・リヤエアサス・ハイルーフ)低床3軸車 高床3軸車 低床4軸車 車両外観 架装メーカー 日本フルハーフ / 日本トレクス 日本フルハーフ / 日本トレクス 日本フルハーフ / 日本トレクス 荷室内法高
(mm)2,615 / 2,600 2,500 2,655 / 2,650 最大積載量
(kg)14,400 14,200 14,000 - 2)フルトラクタの展開拡大
ダブル連結トラックをはじめとしたフルトラクタやフルトレーラの導入は、1度の輸送で大量の荷物が運べるため、ドライバー不足の問題解消に貢献します。今回の改良では、フルトラクタの普及に向けて展開を拡大しました。
〈主な追加仕様/追加車型〉
・ダブル連結トラックにも採用可能な、高品質輸送に貢献するフルエアサスペンション仕様のフルトラクタを新規設定
・JR貨物新規格コンテナ輸送に対応したフルトラクタを新規設定 - 1)国内初GVW25トン低床3軸車の新規設定
- 2安全への対応
- 1)ブラインドスポットモニター(BSM)の性能向上
車両の前方および左右に近距離レーダーを追加し、2020年モデルから採用しているBSMの検知範囲を拡大しました。歩行者や自転車などと衝突するおそれがある場合、左右ピラー部の警告灯、メーターディスプレイ、警報音で注意喚起を行います。
交差点左折時
車線変更時
- 2)レーンキープアシスト(LKA)のオプション展開拡大
走行時に車線をカメラで検知し、車両が車線の内側を維持するようにハンドル操作をアシストするLKAを全車にオプション設定しました。高速走行時におけるドライバーの運転疲労軽減、車線逸脱事故の防止に貢献します。
- 1)ブラインドスポットモニター(BSM)の性能向上
- 3その他の変更点
- 1)いすゞ完成車「Gカーゴ」の荷室床材に竹材を採用
荷室の床材をアカシア集成材から竹集成材に変更。床面の強度を高め、更なる品質向上を図りました。脱木材による森林資源の保護に加え、竹は生育が早いことから環境への負荷が少なく、サステナブルな社会の実現に寄与します。
- 1)いすゞ完成車「Gカーゴ」の荷室床材に竹材を採用
「ブラインドスポットモニター(BSM)」「レーンキープアシスト(LKA)」はドライバーの安全運転を支援するシステムであり、車両の限界を超えた走行を可能にするものではありません。本装置を過信せずに、常に安全運転を心掛けてください。
以上