いすゞ自動車株式会社は、今後の企業ビジョンを「商用車、ディーゼルエンジンにおける、グローバル・リーディング・カンパニー」として、グローバルベースで商用車とディーゼルエンジン事業の拡大を図り、2008年3月期目標収益を連結売上高1兆6,000億円(2005年3月期予想比約10%増)、営業利益1,000億円(同約16%増)とする、新たな中期経営計画(2005年4月~2008年3月)を策定いたしました。
いすゞは2002年10月に、企業価値の再構築を目指す「いすゞ新3ヵ年計画」を発表し、グループを挙げて各施策の取り組みを進めてきました。その結果、2005年3月の期間満了を待たずに、全ての目標の達成に目処がついたことから、2008年3月期を次なる目標とする、新たな中期経営計画を策定することといたしました。
今回発表した「中期経営計画」は、将来に亙る持続的な拡大・成長を実現するための布石、積極投資の期と位置付け、グローバル戦略商品の開発による商品ラインナップの充実と製品/市場別事業体制の強化を柱に、確固たる企業基盤の確立を目指していくものです。
具体的には、モジュール化、コンポーネント統合を進めた新製品投入による製品コスト20%の削減、国内商用車No.1に向けた戦略的商品の投入、ディストリビューション機能強化による海外商用車販売30万台体制の実現、ピックアップトラック等のLCV(ライトコマーシャルビークル)のプラットフォーム統一と派生車展開による事業収益の最大化を図ります。また、GMとの協業強化では、いすゞはGMグループのキーパートナーとして、商品の共同開発、生産における役割の拡大を一段と促進していきます。
これら施策により、いすゞはこの3年間でさらなる企業価値向上、競争優位を確立するための基盤整備を行います。
I.経営目標
- 連結売上高
- 16,000億円
- 連結営業利益
- 1,000億円
- 営業利益率
- 6%以上
II.経営ビジョン
「商用車・DEにおける、グローバル・リーディング・カンパニー」
III.中期経営計画の概要
- 戦略商品開発
- コスト体質強化
- GMとの協業関係強化
- 国内商用車事業強化
- 海外商用車販売体制整備/強化
- LCV事業収益の最大化
- ディーゼルエンジンビジネスの拡大
III-1.グローバル戦略商品の開発
- 1戦略商品の開発
- 大型商用車では、中国、アセアン市場をメインターゲットとしたアジアトラック投入
- 中小型商用車ではグローバルマーケットに対応した中小型統合商品として「New Nシリーズ/Fシリーズ(仮称)」投入
- LCVではピックアップにプラットフォーム統合し、グローバル展開によるスケールメリットの実現
- DE(ディーゼルエンジン)ラインナップを段階的にスーパークリーンディーゼル化
- 2コスト体質強化
- 新製品投入を機にコスト20%削減
- 3GMとの協業関係強化
- いすゞは、GMグループのキープレーヤーとして、GMとの更なる協業強化を目指し、商品の共同開発および生産分野におけるいすゞの役割拡大に向け検討を開始
- GMグループにおけるいすゞ商用車事業の拡大
- GMグループにおけるいすゞディーゼルエンジンの活用範囲拡大
- グローバル市場向け次世代LCVの共同開発
III-2.製品/市場別事業体制強化
- 1国内商用車事業強化
国内商用車No.1を目指し、戦略的新商品投入- 大型トラックギガに経済性に優れた新エンジンを投入
- 中型/小型トラックをモジュール統合した新型車を投入
- 弱いセグメント/地域での市場浸透強化により、普通トラックシェア30%,小型トラックシェア40%を実現
- 2海外商用車販売機能の整備/強化
ディストリビューション機能を再編・強化し、海外商用車販売30万台体制を早期実現- アセアン:
- 主要市場であるインドネシアでのディストリビューション事業再編、サービス・部品供給体制の整備強化
- 中国:
- 販売チャネル/アフターサービス網の拡大、充実、パートナーとの協業強化
- 北米:
- キャブオーバー型トラックシェアNo.1、高いブランド力を背景に商品レンジ拡大とディストリビューション機能強化
- 一般海外:
- 既存重点市場では現地販売事業に積極参画、新規市場ではスピーディな参入により、将来的な収益機会創出
- 3LCV事業収益の最大化
- ピックアップトラックをベースに、連結事業収益最大化
- ピックアップトラック派生車のプラットフォームを統合、グローバルベースでボリューム最大化
- 開発機能のタイ移管、生産、調達機能の集約により事業効率を最大化
- 4ディーゼルエンジンビジネスの拡大
- GMグループ向けディーゼルエンジンの供給拡大
- 中国エンジン事業拡大
以上