2003年11月10日
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いすゞ大型トラック『ギガ』シリーズを改良 -新短期(平成16年)排出ガス規制適合-

大型トラック『ギガ』

いすゞ自動車(株)は、大型トラック『ギガ』シリーズで主力のカーゴ系車両(6WF1型エンジン搭載車)に、いすゞ独自の次世代クリーンテクノロジー"I-CAS(アイキャス*1)"を採用し、「新短期(平成16年)排出ガス規制」に1年先行して適合させると共に、PMは国土交通省が認定する「超低PM排出ディーゼル車認定制度75%低減レベル☆☆☆」に適合させ11月10日より全国一斉に発売します

いすゞでは、商用車の商品コンセプトを、環境性能と経済性能を高いレベルで融合させる"リアルバランス"と定め、より高い環境性能を確保しつつ、商用車の基本である経済性を追求した車両を目指し、順次商品化を進めています。
今回の改良では、物流の基幹を担う大型トラックに求められる'輸送コストの低減'と'環境対応'を徹底的に追求。ギガシリーズで約6割を占めるカーゴ系車両に搭載している6WF1型エンジンを、「新短期(平成16年)排出ガス規制」、および「超低PM排出ディーゼル車認定制度75%低減レベル☆☆☆」に適合させ、先進の環境性能と従来型より好評の燃費性能の両立を図りました。
また、大型トラックに求められる「性能」「仕様」「品質」「納期」「価格」を追求し、顧客視点でパッケージ化したオリジナルウイング車を、"マルチメリットパッケージ" 「Gカーゴ」として新規設定しました。
主な特長は次の通りです。

  1. 16WF1型エンジンに、電子制御式コモンレールシステム、VGSターボ、トータルエンジンコントロールなど、さまざまな環境技術を結集したいすゞ独自の次世代クリーンテクノロジー"I-CAS(アイキャス)"を導入し、優れた環境性能と経済性能の両立を実現しました。
    これにより、「新短期(平成16年)排出ガス規制」に適合(*2)させた他、PMの排出量を規制値よりさらに75%低減し(*3)、国土交通省が認定する「超低PM排出ディーゼル車☆☆☆」にも適合させました。また、八都県市共同による粒子状物質減少装置の指定を受けた、排出ガス後処理システム「PMキャタコンバータ(酸化触媒)」を標準装備し、東京都をはじめとする各自治体条例にも適合しています。
  2. 2大型トラックに求められる「性能」「仕様」「品質」「納期」「価格」を追求し、確かな実用性と共にまとめ上げた新標準ウイング完成車を、"マルチメリットパッケージ"「Gカーゴ」として展開します。高い環境性能と経済性能を合わせ持つシャシと、実用的で必要充分な装備を配したボディをパッケージ化、仕様統一と量産効果により、リーズナブルな価格と短納期を実現しました。

<目標販売台数> ギガシリーズ全体で 8,000台/年

<ギガシリーズ 東京地区希望小売価格>

(消費税含まず)(*写真添付、カタログ用特別仕様車)
車型 用途 GVW エンジン 主な仕様 東京地区希望小売価格
PJ-CYL51V5
*
カーゴ 25t 6WF1-TC
272kW
(370PS)
6×2駆動車
スムーサーG
リアエアサス
Gカーゴ
17,273,000円
PJ-CYJ51W5 カーゴ 25t 6WF1-TC
272kW
(370PS)
8×4駆動車
スムーサーG
リアエアサス
Gカーゴ
18,018,000円
  1. *1I-CAS (Isuzu Clean Air Solutions)
    いすゞの考える3つの次世代環境キーテクノロジー(噴射系の改良による燃焼の最適化技術、後処理システムによる排出ガスのクリーン化技術、フィードバック制御や精密制御でコントロールする電子制御技術)を融合し、車両トータルで環境負荷を低減する技術。
  2. *2新短期(平成16年)排出ガス規制 (GVW12t超)
    (単位: g/kWh)
      CO HC NOx PM
    新短期(平成16年)排出ガス規制 2.22 0.87 3.38 0.18
    <参考>長期(平成11年)排出ガス規制 7.40 2.90 4.50 0.25
  3. *3国土交通省が認定する「超低PM排出ディーゼル車」75%低減
    新短期規制に対するPM低減率 PM値 排ガス記号
    75%低減 (☆☆☆) 0.05 g/kWh PJ-

<参考> エンジン性能変更点 諸元表

(グレー部分が変更箇所)
エンジン 6WF1-TC
モデル 03型GIGA 04型GIGA
排ガス記号 KL-(従来) PJ-(新)
総排気量(cc) 14,256 14,256
内径×行程(mm) 147 ×140 147 ×140
圧縮比 16.0 17.0
最高出力 kW(PS)/rpm 272 (370)/1750 272 (370)/1750
最高トルク N・m(kgm)/rpm 1814 (185)/1000 1814 (185)/1200
種類 直列6気筒OHC直接噴射式ディーゼル 直列6気筒OHC直接噴射式ディーゼル
ガバナ形式 電気式 電気式
噴射ポンプ TICS コモンレール
過給機形式 ノーマルターボ 可変ノズルターボ(VGSターボ)

<商品概要>

◆ 環境性能と経済性能の同時実現
6WF1型エンジンに、エンジン本体から後処理システム、コントロール技術に致るさまざまな環境技術を結集した、いすゞ独自の次世代クリーンテクノロジー "I-CAS (アイキャス、Isuzu Clean Air Solutions )"を導入し、優れた環境性能と経済性能の両立を実現しました。
これにより、「新短期(平成16年)排出ガス規制」に適合させた他、PMの排出量を規制値よりさらに75%低減し、国土交通省が認定する「超低PM排出ディーゼル車 ☆☆☆」にも適合させました。
また、八都県市共同による粒子状物質減少装置の指定を受けた排出ガス後処理システムを標準装備し、東京都をはじめとする各自治体条例にも適合しています。
6WF1型エンジンに採用した主な技術は次の通りです。
  1. 1電子制御式コモンレールシステム

    電子制御式コモンレールシステムを新たに採用。従来6SD1型エンジン等に採用されているシステムに対し、サプライポンプやインジェクターをはじめとして全体を一新。より高圧な燃料噴射を実現しました。また、噴射圧力、噴射時期、噴射期間を自由に制御することができるため、燃費の低減と排ガスのクリーン化を同時に実現しました。

  2. 2VGSターボ(可変容量型ターボチャージャー)

    VGSターボ(可変容量型ターボチャージャー)を新たに搭載しました。ターボの入り口面積を可変することで過給圧をコントロールするため、低速回転域でも高効率なターボ効果を得ることができ、低速トルクや加速性の向上、低燃費、PMの減少などを同時に実現しました。

  3. 3ワンウェイクールドEGR

    一度排出されたガスを、冷却後再び吸入空気と混合し再燃焼させることで、燃費のロスを抑えると共に、NOxの低減も実現しました。また、VGSターボとあいまって、さらに再循環ガス流量を増大させています。

  4. 4ブローバイガス吸気還元システム

    ブローバイガス(*)を吸気に戻し、シリンダからエンジン内部に漏れる燃焼ガスの流失を防ぐシステムを新たに搭載しました。

  5. 5トータルエンジンコントロール

    燃料噴射(噴射圧力、噴射時期、噴射期間)を高度かつきめ細かくコントロールすることで、あらゆる運転条件で最適な燃焼状態を作り出し、燃費性能を損ねずにクリーンな排ガス性能を実現しました。

  6. 6排出ガス後処理システム

    エンジン本体での排出ガスクリーン化に加え、排出されたガスからも有害物質を取り除く技術として、PMキャタコンバータ(酸化触媒)を標準装備しました。PM中に含まれるSOFと呼ばれる未燃焼成分を、貴金属触媒により酸化させ、水と二酸化炭素に変換することで、PM排出量の大幅な低減を実現しました。

  • *エンジンのピストンの隙間からクランクケースに漏れ出るガス。空気、未燃焼の燃料、燃焼後の排気ガスから成り、炭化水素等を含む。平成16年排出ガス規制より、ブローバイガス規制が導入され、ブローバイガス還元装置の搭載が義務付けられました。
◆ 新標準ウイング完成車「Gカーゴ」 を展開
大型トラックに求められる「性能」「仕様」「品質」「納期」「価格」を追求し、確かな実用性と共にまとめ上げた新標準ウイング完成車を、"マルチメリットパッケージ"「Gカーゴ」として展開します。
装備を細部にまでこだわって厳選し、実用的な仕様で幅広い積荷に対応できるオリジナルウイングボディを、高い環境性能と経済性能を合わせ持つシャシに搭載し商品化しました。仕様統一と量産効果により、リーズナブルな価格と短納期を実現しています。
Gカーゴの主な特長(7つのマルチメリット)は次の通りです。
  1. 1新環境基準への対応

    ベースキャブシャシに、「新短期(平成16年)排出ガス規制」に適合し、「超低PM排出ディーゼル車」に認定された新型ギガを採用しました。また、八都県市六府県市の指定低公害車にも認定された他、各自治体の条例にも適合しています。

  2. 2すぐれた燃費性能

    エンジンは、低回転高トルク、優れた燃費性能が好評の6WF1型を搭載しました。また、燃費の追求を運転の領域にまで踏み込んだ"省燃費シフトマシーン"「スムーサーG」も展開しています。

  3. 3高品質輸送

    4バッグエアサスペンションを装備。抜群の振動吸収性で荷傷み、荷崩れを低減します。

  4. 4高水準の最大積載量

    シャシとボディのトータルで軽量化をはかり、6×2、8×4駆動車ともに最大積載量14トン以上を確保しました。

  5. 5ゆとりの荷室容積

    6×2駆動車で荷室内法高さ2400mm以上を確保しました。(日本フルハーフ製)
    8×4駆動車には荷室内法高さ2650mmも設定しました。(日本トレクス製)

  6. 6荷役作業性への配慮

    リヤからの荷役に配慮し、リヤドア開口部は幅広仕様、4方開/2方開の兼用を可能にする回転式中間柱、縦横両方に固縛できるプラスアルファタイプのラッシングレールを採用しました。

  7. 7使用頻度の高い装備を標準化

    床フック、ラッシングベルト、工具箱、車輪止め、チェーン掛け、リヤ独立マッドフラップ、リヤクッションゴムを標準装備。加えて、外観品質が向上するステンレス製リヤフェンダー、アルミ製サイドバンパーを採用しました。

以上

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