いすゞ自動車株式会社(以下いすゞ)とヤンマー株式会社(以下 ヤンマー)は、両社の産業用エンジン・ビジネス強化のため、2002年内を目途に両社商品の相互供給を開始していくことで、この度合意に達した。
具体的なスケジュールは、今後両社で検討していくが、年内には一部機種の供給を開始し、以降段階的に対象機種を広げていく。供給機種については、両社開発部門を中心としたプロジェクト・チームにより、検討を行う。
両社は産業用ディーゼルエンジンに関し、現在それぞれがフルラインナップによるビジネスを展開しており、この分野での両社合わせた生産台数は今年度で約47万基を計画している。その中で、いすゞは排気量4リッター以上の大型産業用エンジンを得意としている一方、ヤンマーは4リッター未満の小型を得意としている。
両社は、近年横ばい傾向の続く、産業用エンジン・ビジネスにおける選択と集中を進め、それぞれの持つ得意分野に特化することで、収益向上を図ることとした。このため、いすゞから排気量4~5リッター・エンジンをヤンマーへ供給し、ヤンマーは0.5~3リッター・エンジンをいすゞへ供給する。
これにより両社は、開発・生産リソースを得意分野に集中し、更に商品差別性を高め、一層の競争力強化を図っていくが、販売は従来通りそれぞれのルートを通じて市場投入していくこととなる。
以上
《参考》
(いすゞ自動車株式会社の概要)
- 会社名
 - : いすゞ自動車株式会社
 
- 所在地
 - : 品川区南大井
 
- 設 立
 - : 1937年4月9日
 
- 代表者
 - : 代表取締役社長井田 義則(いだ よしのり)
 
- 資本金
 - : 903億円
 
- 従業員数
 - : 11,226人(2002年3月現在)
 
- 事業内容
 - : 自動車、輸送用機械器具、原動機等の製品及びその部品並びに関連する資材・用品の製造、販売
 
- 産業用エンジンラインナップ
 - : 14機種(排気量:1.1~20リッター)
 
- 産業用エンジン生産台数
 - : 66,000基 (02年3月期)
 
(OEM供給エンジン<ヤンマー向け>の概要)
- 排気量
 - : 4.8~5.2リッター
 
- 気筒数
 - : 4気筒
 
- バルブタイプ
 - : OHC
 
- 出 力
 - : 76~89 kw
 
- トルク
 - : 268~304 N-m
 
- 生産工場
 - : 栃木工場
 
(ヤンマー株式会社の概要)
- 会社名
 - : ヤンマー株式会社
 
- 所在地
 - : 大阪市北区茶屋町
 
- 設 立
 - : 1912年3月22日
 
- 代表者
 - : 代表取締役社長山岡 健人(やまおか たけひと)
 
- 資本金
 - : 24億円
 
- 従業員数
 - : 3,301人(2002年3月現在)
 
- 事業内容
 - : ディーゼルエンジン、農業機械、漁船・ボート、小型建設機械コージェネレーション、ガスヒートポンプエアコン等の製造販売
 
- 産業用エンジンラインナップ
 - : 33機種(0.2~4.4リッター・ディーゼル)
 
- 産業用エンジン生産台数
 - : 400,000基(02年3月期)
 
(OEM供給エンジン<いすゞ向け>の概要)
- 排気量
 - : 0.5~3.3リッター
 
- 気筒数
 - : 2~4気筒
 
- バルブタイプ
 - : OHV
 
- 出 力
 - : 10.7~64.0 kw
 
- トルク
 - : 28.4~235 N-m
 
- 生産工場
 - : びわ工場
 












