2001年10月02日
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いすゞ 大型トラック用 運行診断システム「みまもりくん」を開発

いすゞ自動車(株)はこのほど、大型トラックから燃料消費量をはじめとする様々な運行データを抽出し、解析・診断を行うことにより最適運行を提案する運行診断システム 「みまもりくん」を開発した。このシステムはいすゞ大型トラック「ギガ」シリーズの2000年モデル以降に対応可能で、 2002年1月から発売を開始する予定である。

現在日本のトラック輸送業界は、不況の長期化という厳しい経営環境の下で、コストの削減 が緊急課題となっており、中でも燃費低減と安全運行が最重要課題となっている。
このような状況下でいすゞは、個々の車両に蓄積した運行データを抽出・分析することで、運行形態に合った運転操作、省燃費運転を、運行管理者やドライバーに提案する運行診断システム「みまもりくん」を開発した。このシステムは、ドライバーの各種運転操作や、燃料の噴射量などの情報を「みまもりユニット」に記録し、そのデータを定期的にいすゞで解析・診断し、結果をユーザーに「みまもりレポート」として提供するとともに、運行管理のアドバイスを行うシステムである。

「みまもりくん」の導入による効果は次のとおり。

  1. 1燃料費削減のメリット
    • 燃費を左右する運転操作が車両別に明確となるため、個々のドライバーに効果的な省燃費運転をアドバイスすることができる。
    • 省燃費を促進する運転方法を数値化して評価するので、より具体的なドライバー指導ができる。
  2. 2安全運転上のメリット
    • 急激な車速の変化や急ブレーキの頻度などがレポートにて具体的にわかるため、安全運行のための改善すべき項目が明確になるとともに、 積み荷を保護する丁寧な運転の促進につながる。
  3. 3整備費削減のメリット
    • レポートに沿った省燃費運転を実施することにより 車両への負荷が減少し、車両寿命の長期化及び修理コストの削減につながる。

いすゞは 「高効率輸送」を実現するトラックや、運行管理システムなど、物流にかかわるトータルコスト削減につながる商品を開発し、市場に投入してきた。 今後も、物流に関わるハード、ソフトの両視点から 事業者のコスト削減に貢献する商品を開発し、提案してゆく。

「みまもりくん」 ネーミングの由来
車両運行状況を コンピューターが 見守るシステムなので
「みまもりくん」と命名。

みまもりシステムの流れ

エンジンを制御しているコンピュータの情報を記録する新開発のみまもりユニットを車両に
取り付け、その運転操作情報をいすゞが解析・診断し お客様にレポートを提供する。

「みまもりユニット」が記録する運転操作情報

  1. 1走行区分別の車速

    一般走行区分・高速走行区分別に 平均速度、最高速度、平均燃費を記録する。

  2. 2アクセル踏み込み量の変化

    一般走行区分・高速走行区分別に アクセル踏み込み量の変化を記録する。

  3. 3ブレーキ減速G

    ブレーキ減速Gを記録する。

  4. 4アイドリング時間

    アイドリング時間と アイドリング燃料消費量を記録する。

  5. 5各ギア段の使用頻度

    一般走行区分・高速走行区分別に 各ギア段の使用頻度を記録する。

  6. 6シフトアップ時のエンジン回転数評価

    シフトアップする際のエンジン回転数を記録する。

これらの運転操作情報をいすゞが解析し、走行データをユーザーに提供するとともに、 データを総合的に診断し、どのように走行すれば 燃費が改善するか、より安全な配送が可能となるか、などの提案を行う。

<目標契約数>200件/年

<販売予定価格>(消費税は含まず)
契約時から6ヶ月間 (基本契約料 + 6レポート) 50,000円/台
以後1レポートにつき 3,000円

以上

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