2001年01月22日
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いすゞ 小型トラック 『エルフ』 を改良 マニュアルトランスミッション(手動変速機)ながらイージードライブ性を高めた「デュアルモードMT」 を標準装備

いすゞ自動車(株)は、小型トラック 『エルフ』に、イージードライブ性を高めたいすゞ独自のマニュアルトランスミッション「デュアルモードMT」やABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を積載量2トン以上の車両に標準装備(*1)するなど改良を施し、1月22日より全国一斉に発売する。 (*1: 一部の車型を除く)

いすゞ自動車は、1998年より、『エルフ』 のマニュアルトランスミッション車の一部車型に、クラッチペダルを踏まずに発進・変速・停止ができる機能を付加したシステムを搭載し、発売している。 このシステムは、使い勝手の良さや、マニュアルトランスミッションと同等の経済性などにより、市場から高い評価を得てきた。 いすゞは今回の『エルフ』のマイナーチェンジを機会に、この 「デュアルモードMT」 システムを積載量2トン以上の車両に標準装備した。

同時に、エンジンをかけたままドライバーが車両から離れる際に、運転席のドアを開けるとエンジンを自動停止する、アイドルストップ装置の採用などによる環境対応の強化、ABS標準装備による安全性の向上、ユーザーニーズに応えた新規車型の設定などの改良により、『エルフ』 の商品力を高め、更なる拡販を図ってゆく。

主な商品特長は次の通り。

  1. 1「デュアルモードMT」 (旧名称:「クラッチフリー」) の標準装備(*2)

    通常のマニュアルトランスミッションに、クラッチを操作する「マニュアルモード」と、クラッチ操作なしで発進・変速・停止ができる「クラッチフリーモード」の切り替えを可能とした「デュアルモードMT」を標準装備とした。さらに、制御系の改良により、性能や操作フィーリングを向上させた。
    (*2: 4JG2/4HK1-Tエンジン搭載車、及び一部の特装系車型などを除く。)

    「デユアルモードMT」搭載車の特長
    • 「クラッチフリーモード」走行時は、クラッチペダル操作が不要となり、ドライバーの運転疲労を 低減する。
    • イージードライブを可能にする「クラッチフリーモード」でも、一般的なオートマチックトランスミッション車とは異なり、シフト操作はドライバーが行うため、道路状況に応じた適切なギヤ選択が可能で、マニュアルトランスミッションと同等の動力性能と燃費の良さを実現する。
    • 「クラッチフリーモード」では、コンピュータがクラッチ操作の最適制御を行うため、ドライバーの技量により大きく左右されるクラッチディスク寿命の延長、及び標準化を実現する。
    • クラッチディスクの摩耗を知らせる警告灯を装備し、クラッチディスクの整備、交換時期の明確化を図った。これにより、ユーザーに予防整備を促し、車両稼動率の向上に貢献する。
  2. 2環境への配慮
    1. 1「デュアルモードMT」搭載車に、ドライバーが集荷や荷降ろしなどでエンジンをかけたまま車両から離れようとすると、自動的にエンジンを停止するアイドリングストップ装置を標準装備し、環境対応への強化を図った。
    2. エンジン停止~エンジン再始動までの流れ

      車両停止(*3) ⇒ チェンジレバーをニュートラルにする ⇒ パーキングブレーキを引く
      ⇒ ドアを開ける ⇒ エンジン自動停止 ⇒ エンジン手動再始動(*4) ⇒ 走行

      (*3: この場合の車両停止とは、車速0km/h、アクセルペダル OFF の状態を表わす。)
      (*4: エンジンの再始動はイグニッションキーで行う。)

    3. 2七都県市低公害車指定制度/京阪神六府県市低NOx車指定制度(*5)に適合する車型展開を拡大し、低公害車への市場ニーズに対応させた。

      (*5)七都県市低公害車指定制度/京阪神六府県市低NOx車指定制度
      自動車から排出される窒素酸化物(NOx)削減のため、各地方自治体ベースで排出ガスの指定基準値を設け、指定基準値に適合する自動車を指定し、広く一般に周知・普及を図って行く制度。
      七都県市:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市
      六府県市:京都府、大阪府、兵庫県、京都市、大阪市、神戸市

  3. 3安全への配慮

    急制動時や滑りやすい路面における制動時にタイヤロックを防ぎ、事故回避に貢献するABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を積載量2~3トン以上の車両に標準装備(*6)とし、更なる安全性の向上を図った。
    (*6 :4JG2エンジン搭載車、及び一部の特装系車型などを除く。)

  4. 4車型展開の追加

    多様なユーザーニーズに対応する、追加車型を新規設定した。

    主な新規追加車型

    1. 1積載性の向上と、車両維持費の低減(*7)を実現する、小型車枠(4ナンバーサイズ)の積載量3トン車を新規設定した。
      (*7: 1ナンバーサイズの車両と比較し、自賠責保険料などを大幅に低減できる。)
    2. 2エルフ ワイドキャブに積載量4トン超車を新規設定した。これにともない、現在展開している積載量4トン超車の「フォワード ジャストンII」は展開を終了する。
    3. 3 エルフ ワイドダブルキャブ車にフルフラットロー(低床モデル)を新規設定し、ユーザーの低床化ニーズに応えた。

目標販売台数 : エルフシリーズ全体で 6000台/月

<エルフ 東京地区希望小売価格>(消費税含まず)

車型 エンジン
最高出力
最大
積載量
主な仕様 東京地区希望小売価格
KG-NHR69E
-4BXA
4JG2
69kw
(94馬力)
1.0
トン
平ボディ、標準キャブ 1,932,000円
KK-NKR71EA
-6EXA
4HG1
98kw
(133馬力)
2.0
トン
平ボディ、標準キャブ
標準ボディ、デュアルモードMT
3,004,000円
KK-NPR71LAR
-5EXA
4HG1
98kw
(133馬力)
2.0
トン
平ボディ、ワイドキャブ
ロングボディ、デュアルモードMT
3,463,000円
KK-NKR72ED
-5JMXK51
4HJ1
114kw
(155馬力)
3.0
トン
強化ダンプ、標準キャブ
デュアルモードMT
3,608,000円

以上

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