2000年06月28日
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いすゞ 大型観光バス「ガーラ」の商品力を強化し「ガーラ2000」として発売

いすゞ自動車(株)は、大型観光バス「ガーラ」に、安全性の向上や、平成11年排出ガス規制への適合、新型エンジンの設定などの改良を施し、「ガーラ2000」として6月28日より全国一斉に発売する。

いすゞ 大型観光バス「ガーラ」は、1996年に国内観光バスではじめて欧州のECE基準R-66(*)に適合した高剛性ボデイを採用、翌1997年には運転席にSRSエアバッグ&プリテンショナー付シートベルトを標準装備するなど、安全性において高い評価を得てきた。
今回の改良では、国内観光バスで初めて非常脱出用ルーフハッチを採用(一部車型にオプション)した他、制動力の向上に貢献する軽量永久磁石式リターダの展開拡大、中期ブレーキ安全規制への適合など、安全性を更に高めた。また、平成11年排出ガス規制への適合や、国内の観光バスでは最高出力を発生する「8TD1」型エンジンシリーズの新規採用など、商品力をより強化させた。

  • (*) 欧州統一車両法規 (Economic Commission for Europe regulations)で定める、バスの上部構造の強化に関する統一法規。ロールオーバー時の安全性に関しては、世界で最も厳しい安全基準。

主な特長は次の通り

◎ 万一の時に、天井からの脱出を可能にする非常脱出用ルーフハッチを一部車型にオプション設定した他、従来より高速路線に標準装備され好評を得ている軽量永久磁石式リターダを9m車(HD-9)に新規オプション設定した。また、全車を中期ブレーキ安全規制へ適合させるなど、従来から定評のある安全性を更に高めた。

◎ 全エンジンにNOxとPM・黒煙の同時低減に有効な高圧燃料噴射システム「TICS」や、NOx低減に貢献する「EGR」を採用し、平成11年排出ガス規制に適合させた。

◎ 低燃費と高出力を両立させる、新開発の無過給「8TD1」型エンジンシリーズを設定した。特に「8TD1-S」型エンジンは、国内観光バスで最大出力となる353kw(480馬力)を達成した。

◎ 排出ガスの低減と燃費の向上に効果を発揮するアイドリングストップ&スタートシステムを一部車型にオプション設定した。

今回の改良により商品力を大幅に向上させた「ガーラ」を 「ガーラ2000」 とネーミングし、いすゞバスシリーズのイメージリーダーとして、市場への更なる訴求、拡販を図ってゆく。

【商品概要】

安全性

  1. 1緊急の際、天井からの非常用脱出口として、ルーフハッチを国内観光バスで初めて一部車型にオプション設定した。
  2. 2軽量永久磁石式リターダを9m車(HD-9)にオプション設定した。
  3. 3ブレーキライニングの隙間を一定に保ち、摩耗時の効き後れを防止するブレーキオートアジャスターや、軽い操作力で後輪を確実にロックするホイールパークの採用などにより、中期ブレーキ安全規制(*)に適合させた。
    • (*) 中期ブレーキ安全規制は、高速からの制動、故障時の制動、駐車ブレーキによる制動、オートアジャス ターの取付けなど、全体的なブレーキ性能の向上と動作の安定を義務づける規制。

エンジン

  1. 1高圧燃料噴射システム「TICS(*1)」と、排出ガス再循環装置「EGR(*2)」を全エンジンに採用し、平成11年排出ガス規制(*3)に適合させた。
    1. (*1) Timing and Injection rate Control System
    2. (*2) Exhaust Gas Recirculation
    3. (*3) 平成11年排出ガス規制は、平成6年排出ガス規制の規制値からさらに、NOxを25%、PMを64%、黒煙を37%削減する規制。
  2. 2「10TD1」型エンジンをベースに新開発された、無過給「8TD1」型エンジンシリーズを設定し、 高出力と低燃費の両立を図った。特に、「8TD1-S」型エンジンは国内観光バスでは最大出力となる353kw(480馬力)を実現した。
  3. 3排出ガスの低減と燃費の向上に貢献するアイドリングストップ&スタートシステムを、一部車型にオプション設定した。

エクステリア/インテリア

  1. 1赤外線を含む日射透過率を低減し、室温の上昇を防ぐ高性能グリーンガラスをベーシック仕様を除く全車に標準設定した。
  2. 2明るい雰囲気を与える6種類のシート生地を新たに標準設定した。この追加設定により、合計12種類の豊富なシート生地バリエーションを実現した。

その他

  1. 1ショックアブソーバーの減衰力を無段階に調整する、新電子制御エアサスペンションを採用し、乗り心地や操縦安定性を向上させた。
  2. 2ドライバーの運転疲労を軽減するセミオートクラッチを一部車型にオプション設定した。
  3. 3スイングアウト式リヤテールランプを新規設定し、整備性を高めた。また、リヤフェンダー内部を拡大することにより、降雪時のチェーン脱着の容易化を図った。

<目標販売台数> 大型観光バス ガーラ2000 300台/年

<大型観光バス 「ガーラ2000」 東京地区希望小売価格>(消費税含まず)

車型 エンジン 主な仕様 東京地区希望小売価格
KL-LV774R2 8TD1-S
353kw (480PS)
GHD
(グレースハイデッカー)
39,040,000円
KL-LV781R2 10PE1-S
265kw(360PS)
HD
(ハイデッカー)
30,170,000円
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