いすゞ自動車(株)は、大型トラック『ギガ』シリーズの8X4駆動車(※1)、前2軸車(※2)、及び4X2駆動車(※3)に平成11年排出ガス規制適合などの改良を施し、5月17日より全国一斉に発売する。
いすゞの大型トラック『ギガ』は、1994年に日本で初めてGVW25トンクラスを持つトラックシリーズとして発売された。また1997年には、国内の大型トラックで初めて4バッグエアサスペンションを搭載した『ギガマックス』をラインナップに追加するなど、常にユーザーニーズを捉えた商品を展開し、市場から好評をいただいている。
今回は、本年2月に改良を施し発売した6X2・6X4駆動車に引き続き、8X4駆動車・前2軸車・4X2駆動車にも同様の改良を行った。同時に、4バッグエアサスペンション搭載車『ギガマックス』の展開を拡大するなど、商品力を向上させた。
- (※1) 前2軸・後2軸の4軸車。 荷台の低床化や広い荷室容積を確保できることから、軽量・カサ物輸送から重量物運搬まで幅広い用途に使用される。
- (※2) 前2軸・後1軸の3軸車。 優れた直進安定性を発揮することから長距離・高速輸送に適している。
- (※3) 前1軸・後1軸の2軸車。 取り回しが良く、機動性が高い。
主な特長は次の通り:
- 1エンジン改良
- PM・黒煙及びNOxの低減に有効な 「電子制御コモンレール式高圧燃料噴射システム(※4)」や「TICS(※5、6)」 の採用、「逆止弁(ぎゃくしべん)」を装備した「ワンウェイ・クールドEGR(※7)」の採用などにより、平成11年排出ガス規制に適合させた。
- 吸気効率の改善や吸排気4バルブ化、高圧燃料噴射などとの組み合わせによる燃焼効率の向上や、エンジンのフリクション低減などにより、優れた低燃費を実現した。
- 2安全性向上
- 衝突時のキャブ変形量を減少し生存空間の確保を図るために、衝突時のエネルギーをフレーム先端で吸収するなど、フレーム構造やキャブフロア構造、キャブマウント部などに改良を施し、万一の衝突時にドライバーが受けるダメージの軽減を図った。
- 3車型追加
- 軽量カサ物輸送のカーゴ用として、4バッグエアサスペンションを搭載した『ギガマックス』の8X4駆動車にGVW22・23トン車を追加し、幅広いユーザーニーズへの対応を図った。(GVW25トン車は従来から設定済み)
- 4その他
- 8X4駆動車すべてに総輪同サイズの偏平タイヤを装着し、経済性の向上を図った。
- (※4) 6SD1-TCエンジンに採用
- (※5) TICS=Timing and Injection rate Control System
- (※6) 6SD1-TCエンジンを除く全エンジンに採用
- (※7) インタークーラーターボ系エンジンに採用
≪目標販売台数≫ 『ギガ』 シリーズ全体で 10,000台/年
≪東京地区希望小売価格≫ (消費税含まず)
車型 | 用途 | GVW (トン) |
エンジン (出力) |
希望小売価格 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
KL-CYJ51W3 | 標準 ウィングボディ |
25 | 6WF1-TC 272kW(370PS) |
17,261,000円 | 8X4駆動車 4バッグエアサスペンション エアコン 永久磁石式リターダ |
KL-CYG23Y3Z | 平ボディ | 23 | 6SD1-TC 250kW(340PS) |
12,152,000円 | 前2軸車 エアコン 永久磁石式リターダ |
KL-CVR80U3 | 平ボディ | 16 | 8PE1 210kW(285PS) |
9,310,000円 | 4X2駆動車 トラニオンサスペンション エアコン |