いすゞ自動車(株)は、小型トラック「エルフ」のワイドキャブ車に、乗り心地を向上させるインデペンデントサスペンション(フロント)搭載車を新規設定し、12月14日から全国一斉に発売する。また、標準キャブ車に高出力155馬力及び145馬力の「4HJ1型ディーゼルエンジン」搭載車を新規設定し、2000年2月9日から全国一斉に発売する。
「エルフ」は、1990年6月に国内小型2~3トンキャブオーバー型トラッククラスで初めてインデペンデントサスペンション(フロント)を採用し、走行時の安定性や乗り心地を向上させるなど、常にユーザーニーズを捉えた商品展開で市場から好評を得ている。今回の改良では、このインデペンデントサスペンション(フロント)をワイドキャブ車に拡大展開するとともに、標準キャブ車にクラストップレベル(*)の高出力155馬力及び145馬力の「4HJ1型ディーゼルエンジン」搭載車を設定し、商品力の向上を図った。
(*国内小型2~3トンキャブオーバー型トラック 標準キャブクラス)
主な改良点は次の通り:
- 1ワイドキャブ車にインデペンデントサスペンション(フロント)搭載車を新規展開
標準キャブ車に展開し好評を得ているダブルウィッシュボーン方式のインデペンデントサスペンション(フロント)を、積載量2~3.5トンクラスのワイドキャブ車に新規設定(*)した。
このサスペンションは独立懸架方式のため、前後左右の車両の揺れを巧みに吸収するとともに、最小回転半径を小さくすることができる。これにより走行時の安定性や乗り心地の向上を実現し、ドライバーの運転疲労の軽減を図るとともに、小回り性が向上することで、街中での配送や車庫入れなどの際の車両の扱いやすさを高めた。また、ラックアンドピニオン式パワーステアリングの採用により、応答性の良いシャープな操舵感を実現した。
(*積載量3.5トンクラスは2000年2月9日発売予定) - 2標準キャブ車に「4HJ1型ディーゼルエンジン」搭載車を新規設定 (2000年2月9日発売予定)
ワイドキャブ車に搭載されている高出力155馬力及び145馬力の「4HJ1型ディーゼルエンジン」を標準キャブ車に新規設定した。このエンジンは電子制御式新分配型高圧燃料噴射ポンプ(※1)
の採用や、吸排気4バルブ化(※2)・中央燃焼室化によりPM・黒煙を低減させるとともに、EGRバルブにDCモーター、インテークスロットルバルブにステップモーターを採用し、この2つのバルブを連動させ、EGR量と吸入空気量をきめ細かく制御することによりNOxを低減させている。
(※1.最大1200気圧の高圧で燃料を噴射できるため燃焼効率が向上し、PM・黒煙が低減できる。)(※2.従来の2バルブ方式に比べ、より多くの空気をスムースに送り込むことができるため、燃焼効率が向上し、PM・黒煙が低減できる。)
<エルフ東京地区希望小売価格> (消費税含まず)
<目標販売台数> エルフシリーズ全体で 7000台/月
車型 | エンジン | 最大積載量 | 主な仕様 | 東京地区希望小売価格 |
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KK-NPR72LAR -6EXA |
4HJ1 (155馬力) |
2.0トン | ワイドキャブ・ ロングボディ フルフラットロー |
3,550,000円 |
KK-NKR72LR -6JXA |
4HJ1 (155馬力) |
3.0トン | ハイキャブ・ ロングボディ フルフラットロー |
3,361,000円 |
KK-NKR72LR -6JXAN |
4HJ1N (145馬力) |
3.0トン | ハイキャブ・ ロングボディ フルフラットロー |
3,301,000円 |