いすゞ自動車は、ヨーロッパにおける小型ディーゼルエンジン生産計画の基本調査を終え、工場建設に向けた具体的な検討に入るためポーランドに「いすゞ ポーランド 株式会社」(仮称)を設立することとなった。また、工場建設のため、2月末迄にポーランド政府に対し、工場立地の申請を行う予定である。
計画の概要は、工場の候補地を、ポーランド南部、カトヴィツェ県ティヘ市とし、総投資額は約3億8000万ドイツマルク(邦貨換算約260億円)。年産能力30万基で、1999年夏迄には生産を開始する見込みである。
生産されるディーゼルエンジンは、2000年には施行されるといわれているヨーロッパの厳しい環境規制に対応する次世代型小型ディーゼルエンジンとなる。
供給先は、GMグループおよび他のヨーロッパの自動車メーカーとなる予定。
ヨーロッパでは近年、環境保護意識の高まりから、地球温暖化に大きな影響を及ぼす二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないディーゼルエンジンの需要が伸びており、今後とも、環境にやさしい高性能型ディーゼルエンジンの需要増が見込まれて いる。このためいすゞは、供給先となるGMグループおよび他のヨーロッパの自動車メーカーに近い場所に生産拠点を設置すべく、鋭意検討をすすめてきた。そのような中でポーランドは、今後自動車需要の伸びが期待できる中部ヨーロッパに位置し、コスト優位性、 工業インフラ整備等の条件も整ってきており、ディーゼルエンジンの生産には最適な場所であると判断して、工場立地のための認可申請手続きに入ることを決定したものである。
なお、今回のいすゞによる投資は、日本からポーランドへの投資としては過去最大のもので、いすゞは今後ポーランドの自動車工業の発展に積極的に協力していくとともに、ポーランドの経済発展により一層寄与していきたいと考えている。
以上
会社の概要は以下の通り。
社名 | いすゞ ポーランド(株)(仮称) (ISUZU POLAND SP. Z O.O.) |
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設立年月日 | 1997年3月予定 |
所在地 | カトヴィツェ県ティヘ市(ワルシャワの南方約300km) (Katowice Province Tychy City) |
資本金 | 未定 |
出資 | いすゞ自動車(株)100% |
代表者 | 未定 |
事業内容 | ディーゼルエンジンの製造・販売 |
生産開始 | 1999年夏予定 |
生産能力 | 30万基/年 |
生産台数 | 1999年度計画20万台 2000年度計画30万台 |
工場面積 | 敷地面積 3404m2 建屋面積 344m2 |
従業員数 | 約600人 |