2001年10月10日
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いすゞ国産トラクタではじめて機械式フルオートマチックトランスミッション搭載車を発売

いすゞ自動車(株)は「ギガ トラクタ」シリーズに、国産トラクタで初めて機械式フルオートマチックトランスミッション「Smoother(スムーサー)-G」搭載車及び「EBS(Electric Brake System=電子制御式 ブレーキシステム)」装着車を新規設定し、10月10日 より全国一斉に発売する。

「Smoother-G」は、イージードライブ性・経済性を向上させる新型機械式フルオートマチックトランスミッションで、発進から停止まで完全自動変速を行うため、ドライバーの運転疲労を大幅に低減できる。また、マニュアル変速や微速走行にも対応しており、運行状況に応じた走行が可能である。 さらに、自動変速により、ドライバーごとの燃費やクラッチディスク摩耗のばらつきを低減する。

一方「EBS(Electric Brake System=電子制御式ブレーキシステム)」は電子制御によるブレーキ関係の総合コントロールシステムで、従来のABS/ASR(*)機能に加え、積載状態に応じてトレーラ側も含めた制動力の最適コントロールを行うことにより、トレーラ連結状態での制動安定性を向上させる。

*ABS(アンチロック・ブレーキ・システム):制動時の車輪ロックを抑制し、安定した車両姿勢の確保に貢献する。

ASR(アンチ・スリップ・レギュレター):発進・加速時の車輪の空転を抑制し、安定した車両姿勢の確保に貢献する。

  1. 1機械式フルオートマチックトランスミッション「Smoother-G」

    国産トラクタ初の機械式フルオートマチックトランスミッション。発進からクラッチ操作が不要で、車速に応じ、最適段に自動的に変速する。主な特長は

    ◎運転疲労の低減

    • トラクタの運転ではきめこまかいシフト操作が要求されるが、Smoother-Gは発進から停止まで自動的にシフト操作、クラッチ操作を行い、16段ミッションをきめこまかく最適段に切り替えるため、イージードライブが可能となりドライバーの運転疲労を大幅に低減する。

    ◎燃費の向上・平準化

    • 発進から停止まですべて最適なシフト操作、クラッチ操作を自動で行うため、ドライバーごとの燃費のばらつきが少なく、熟練度の高いドライバーに相当する省燃費運転ができる。

    ◎その他

    • 発進時から停止時まで最適なクラッチ操作をおこなうため、ドライバーごとのクラッチディス摩耗のばらつきが減少し平準化される。
    • クラッチペダルを使用した超微速走行が可能なため、荷役作業時のプラットホーム付けなどより繊細な操作が必要な場合はマニュアルミッション車同様に運転することができる。
    • 自動変速時・マニュアル変速時共にミスシフトによるオーバーラン状態(*)を防ぐ機構が備わっている。また、シフトダウン時にはエンジン回転を、シフトアップ時にはミッションのカウンターシャフト回転を自動的に制御することにより、エンジンや変速ショックによる車両ダメージをやわらげ、安全、確実な運行をすることができる。(*エンジンが許容回転数以上に廻る状態。)
  2. 2EBS (Electric Brake System=電子制御式ブレーキシステム、7段トランスミッション車に標準装備)

    電子制御によるブレーキ関係の総合コントロールシステム。トラクタのブレーキとトレーラのブレーキを、速度や重量の変化に応じて最適に制御するため、トレーラ連結時の走行安定性が飛躍的に向上する。主な特長は

    ◎制動安定性の向上

    • 積載量に応じて、トレーラ側も含めた車軸ごとの制動力を最適に制御するため、制動時の車両姿勢が安定し、トレーラからの突き上げなどが減少する。
    • 電気信号によりブレーキ制御をおこなうため、応答時間が短くなり、制動距離を短縮するとともに、空車・積車状態にかかわらず、同じ感覚でのブレーキ操作を実現する。

    *「Smoother-G」、「EBS」を同時に装着する車型は現在設定しておりません。

<目標販売台数> ギガトラクタシリーズ全体で 800台/年

<ギガ トラクタ 東京地区希望小売価格>(消費税含まず)

車型 用途 エンジン 主な仕様 東京地区希望小売価格
EXZ75J3XRZ 重量品輸送 10TD1 Smoother-G
フルオートエアコン
第5輪荷重 23.5トン
18,135,000円
EXD52D3X5NTWA 汎用 6WG1-TCS EBS
フルオートエアコン
第5輪荷重 9.0トン
13,409,000円

以上

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