日野自動車株式会社(以下日野)といすゞ自動車株式会社(以下いすゞ)は、ジェイ・バス株式会社(両社出資のバス事業統合に向けた設立準備会社以下ジェイ・バス)の目的機能を強化し、2003年10月1日付けで両社のバス製造子会社を統括する持株会社として、統合を具体的に促進していくことで、このたび合意に達した。
これに先立ち、日野、いすゞ両社はそれぞれ保有するバス製造子会社、日野車体工業株式会社(以下日野車体)、いすゞバス製造株式会社(以下 いすゞバス)の全株式を、ジェイ・バスに譲渡する。
その後、2004年10月を目途にジェイ・バス、日野車体、いすゞバス3社を合併し、当該会社を日野、いすゞ両社バス事業の中核会社と位置付け、統合効果の最大化を図る。
今後、3社合併に向け、バスの開発機能、部品調達機能、システム等の統合作業を段階的に進めていくが、市場ニーズ、規制動向への対応をタイムリーかつ効率的に行うため、当面の間(新短期排ガス規制への対応等)の新型車開発については日野、いすゞ両社で分担し、観光バスは日野、路線バスはいすゞがメインで開発を行い、統合商品として市場に投入する。
また販売では、日野、いすゞ両社のブランド及び販売チャネルは継続していく。尚、統合商品の投入までは、商品の相互補完としてOEM供給を行い、車種の拡充により販売力の強化を図っていく。
日野、いすゞは、市場規模の縮小、生産能力の過剰等の構造的課題を抱えるバス事業の再構築を図るため、販売を除く開発・生産・部品調達等の機能を統合していくことで合意し、本年10月を目途に設立準備会社のジェイ・バスと両社のバス製造子会社2社の3社合併を行うことで準備作業を進めてきた。しかし、システムの共有化および労働条件の調整等を円滑に行うためには、さらなる時間を要し、また合併後の統合効果を早期に最大限に引き出すためには、ジェイ・バスを統括会社として日野車体、いすゞバスをグループ一体として事業運営を行い、合併の促進を図っていくことが最善と判断するに至った。
新会社(持株会社)の概要は以下の通り。
- 社名
- : ジェイ・バス株式会社(現統合準備会社の社名を継承)
- 持株会社化の時期
- : 2003年10月1日(現統合準備会社の設立は'02年10月1日)
-
- 持株会社化の方法
- : 日野、いすゞが日野車体、いすゞバスの全株式をジェイ・バスに譲渡。
-
- 資本金、出資比率
- :
19億円(日野・いすゞ各50% )
(現在2千万円:日野・いすゞ各50%)
- 事業内容
- : 合併準備の促進、グループの事業運営
- 役員構成
- : 8名(監査役2名を含む)
-
- 代表者(変更なし)
- : 社長; 中根 忠義(日野)、副社長;宮崎 吾郎(いすゞ)
- 従業員数
- : 14名(現行より6名増)
- 本社所在地
- : 東京都品川区南大井6-26-3 大森ベルポートD館(変更なし)
以上
【本件のお問い合わせ先】
日野自動車株式会社 広報渉外室 TEL:03-5419-9320
いすゞ自動車株式会社 広報部 TEL:03-5471-1138
【参考資料】
日野車体工業株式会社
所在地 | 石川県小松市 |
資本金 | 10億円 (03年3月末 日野自動車100%) |
代表者 | 中根忠義 |
従業員数 | 565人 (03年3月末) |
売上高 | 03年3月期 133億円 (会社分割のため6ヶ月分) |
生産台数 | 03年3月期 1,529台 (大型512台、中型672台、小型345台) |
工場面積 | 202,000m2 |
建物面積 | 81,000m2 |
生産品目 | 大中小型バス |
[ 沿革 ]
1930年 | 脇田自動車工業株式会社統合 |
1938年 | 帝国自動車工業株式会社に社名変更 |
1942年 | 現、金沢工場、金沢航空工業株式会社として統合 |
1965年 | 現、金沢工場、金産自動車工業株式会社に社名変更 |
1975年 | 帝国自動車工業と金産自動車工業が合併、日野車体工業株式会社に社名変更 |
2000年 | 日野自動車100%子会社化 (株式交換方式) |
2002年 | バス事業を継承する日野車体工業株式会社とトラック架装事業を継承する株式会社トランテックスに会社分割 |
いすゞバス製造株式会社
所在地 | 栃木県河内郡 |
資本金 | 45億円 (03年3月末 いすゞ自動車100%) |
代表者 | 滝沢 聰 |
従業員数 | 597人 (03年3月末) |
売上高 | 03年3月期 173億円 |
生産台数 | 03年3月期 994台 (大型658台、中型336台) |
工場面積 | 111,000m2 |
建物面積 | 40,000m2 |
生産品目 | 大・中型バス |
[ 沿革 ]
1974年 | 川重車体工業株式会社として川崎重工業株式会社より、いすゞのバス専門製造会社として独立 |
1986年 | 川重車体工業株式会社より独立してアイ・ケイ・コーチ株式会社設立(出資比率 いすゞ50%、川重30%、販社20%) |
1995年 | いすゞバス製造株式会社に社名変更 |
1997年 | いすゞ100%子会社化 (旧会社を新会社に営業譲渡、旧会社は清算) |