「はこぶ」の世界をささえる人々


豊頃協同運輸株式会社(とよころきょうどううんゆかぶしきがいしゃ)はどんな会社なの?
豊頃協同運輸株式会社は、牛乳(ぎゅうにゅう)をはこぶ運送会社として昭和37年につくられました。
今では9台のミルクローリーを所有し、1日200トンもの生乳をはこんでいます。これはなんと、みんなが給食で飲んでいる200mlの牛乳パック100万本分の量!すごいでしょう?

ほかにも豆類や、ポテトチップスの原料になるじゃがいもなどをはこぶトラックが6台あり、会社では15人のドライバーがかつやくしています。

豊頃協同運輸株式会社は、豊頃町農業協同組合(JA豊頃町)のグループ会社です。農業協同組合とは、みんなで協力して活動する団体(だんたい)。農家の仕事や生活をよりよくするためにいろいろな活動をしています。
ミルクローリーのドライバーさんはどんな仕事をしているの?
毎日2〜3か所の牧場を回って、しぼりたての生乳をあつめ、それを加工工場にとどけています。
このミルクローリーは、1回でおよそ12トンの生乳をはこぶことができるんですよ。

ミルクローリーの洗車(せんしゃ)もドライバーの仕事。ミルクタンクの中も外も、毎日しっかりあらって、消毒(しょうどく)もしています。
消毒や洗車を毎日するのはどうして?
生乳の品質(ひんしつ)を守るためです。
ミルクローリーはすみからすみまで、毎日ピカピカにしています。いろいろな牧場に行くので、牧場に入るときには必ずタイヤを消毒して、牛が病気にかからないように気をつけています。
タイヤの消毒には、いすゞが開発したクリンフットという装置(そうち)をつかっています。運転席にすわったまま、かんたんな操作(そうさ)でタイヤを消毒できるんですよ!
ドライバーの仕事はどんなところが楽しいの?
いろいろな牧場に行って、農家の人とお話しするのが楽しいですね。

農家のみなさんが毎日ていねいに牛たちのお世話をしているのを見ているから、わたしたちドライバーも、生乳を工場まで大切にはこぼう!と思います。そして工場の人たちも安全でおいしい牛乳をつくるためにがんばっています。
だから、学校やおうちで、みんなが笑顔で牛乳を飲んでくれたら、それが一番うれしいな!

ミルクローリーのドライバーの1日
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1:出社して車両の点検(てんけん)
出社は午前7時。まずは車両の点検を行います。自分の体調もしっかり確認(かくにん)。元気に出発します!
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2:牧場に到着(とうちゃく)
牧場では1日2〜3回、牛の乳をしぼります。昔は一頭ずつ手でしぼっていましたが、現在は機械による自動さく乳システムを取り入れている牧場がほとんど。さく乳した生乳は、パイプをとおってバルククーラー*に送られます。
*バルククーラーとは冷却装置(れいきゃくそうち)のついたタンクのこと。
ミルクローリーがくるまでの間、搾乳(さくにゅう)機械から注入された生乳を温度管理して品質をたもっているよ。
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3:生乳をミルクローリーに積みこみ
バルククーラーに集めた生乳を、ポンプですいあげてミルクローリーに積みこみます。生乳はここまで一度も空気にふれることはありません。雑菌(ざっきん)やゴミが入らないように工夫されているのです。
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4:工場に到着
車両ごと計量を行い、検査(けんさ)のための生乳を用意します。生乳は、牛乳・チーズ・バターなどいろいろなものに加工されます。
検査に合格(ごうかく)した生乳を工場に納品(のうひん)したら、ふたたび牧場へともどり、生乳をあつめます。牧場をまわって工場に納品する作業を1日に2〜3回くりかえします。
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5:車両をきれいにあらって最後の点検
ミルクタンクの中の消毒と洗浄、車両全体の洗車も毎日しっかり行います。会社にもどって最後の点検を行ったら1日の仕事はおしまいです!