「はこぶ」の世界をささえる人々


株式会社ギオンはどんな会社なの?
株式会社ギオンは、みんなの生活に欠かせない身近なものをはこぶ会社です。
たとえば、ふだんみんなが食べているいろいろな食品を、スーパーマーケットやドラッグストアなどにとどけています。食品を作る人がいても、作ったものをはこぶ人がいなければみんなのところにはとどきませんよね。わたしたちは「はこぶ」ことでみんなの生活をささえている会社です。日本全国に73の拠点(きょてん)があり、1500台ものトラックが今日もいろいろな場所に荷物をとどけているんですよ。

会社のなかではどのような仕事を担当(たんとう)しているの?
大型(おおがた)トラックのドライバーとして、いろいろなスーパーにドライ品を配送しています。
ドライ品とは、おかしや缶(かん)ジュースなどの冷ぞう庫には入れない食品のこと。みんなが食べているおかしも、もしかしたら、わたしがはこんだものかもしれませんね。

大型トラックってどんなくるま?
10トントラックともよばれる大きなトラックです。
荷台スペースが広いので、たくさんの荷物を一度にはこぶことができます。どれくらい広いのかというと、キャッチボールができるくらい。とても大きいので、運転するには「大型免許(めんきょ)」という特別な免許証(しょう)が必要です。わたしもがんばって勉強しましたよ。

どうしてトラックドライバーの仕事を選んだの?
子どものころから乗り物が好きでした。
このブリキの自動車も2〜3歳(さい)のころから大切にしているおもちゃです。いつかは乗り物に関わる仕事ができたらいいなと思っていました。大人になって運転免許を取ったら、運転が楽しくて、大好きになりました。

すごく大切にしている、というわけではないけれど、気がつくといつもそばにあるんです。ひっこしをしてもすてることなくずっと持っています。
軽トラックのドライバーとして仕事をはじめたのは20歳のころです。結婚(けっこん)や出産でおやすみもしましたが、3トン、4トンと少しずつ大きなトラックを運転するようになりました。学校に給食を運んでいたこともありますよ。いつかは大型トラックを運転してみたいとあこがれていたので、免許取得(しゅとく)のチャンスがめぐってきたときに、まよわずチャレンジしました。
トラックドライバーの仕事は楽しいの?
とっても楽しいですよ!
大型トラックは周りを走っているどんな車よりも運転席が高い場所にあります。だから運転していて、すごく気持ちいいです。高速道路を運転しているときなんて「こんなにすばらしい景色を見ることができるなんて、生きててよかった!最高!」って思います。

圏央道(けんおうどう)八王子ジャンクションの近くで見た朝日。あまりの美しさに感動し、助手席からさつえいした1枚(まい)です。
荷物をおとどけしたお客様に「ありがとう」と言っていただけるのもうれしいですね。トラックドライバーって、実はとてもたくさんの笑顔に出会える仕事なんですよ。はこんだ荷物の数だけ笑顔に出会えるなんて、すてきだと思いませんか?
仕事をする上で気をつけていることはあるの?
安全運転はドライバーとして当たり前のことですが、大型トラックは車体が大きいので特にていねいな運転をするように気をつけています。
トラックはわたしの大切なパートナー。だから出発する前には「今日もよろしくね」って話しかけています。1日の仕事を終えて無事に帰ってきたときも「おつかれさまでした」って言いますよ。トラックも返事をくれているような気がします。気のせいかもしれないけれど(笑)

車体をきれいにしておくのも安全のため。フロントガラスもていねいに汚れを落とします。
お客様には笑顔で元気にあいさつをする、荷物を大切にあつかう、われものや重いものがあるときは声をかけたり、渋滞(じゅうたい)などで時間に間に合わない時は早めに連絡(れんらく)をいれたりと、仕事中はいつもお客様のことを考えていますね。
トラックドライバーは運転だけではなく、お客様に大切な荷物をおとどけすることまでが仕事です。わたしに荷物をはこんでもらってよかった、と思っていただけたらうれしいですね。
仕事をしていて大変なことはある?
重い荷物をあつかうときは少し大変だと思うこともあります。
やはり男の人にくらべるとわたしは力が弱いですから。でも「できません」とは言いたくないんです。負けずぎらいなんですよ(笑)
でもがんばっていると周りの仲間が助けてくれたりするから、わたしも大変そうな人がいたらできるだけ助けになりたいと思っています。

仕事がおやすみの日は何をしているの?
時間があるときはバイクに乗ってお気に入りのカフェにコーヒーを飲みに行くことも。
とはいえ、子どもが4人いるので、子どもたちががんばっている野球を見に行ったり、ペットのフェレットのお世話をしたりがほとんどですね。わたしがトラックドライバーとして好きな仕事をできているのも家族の協力があってこそ。子どもたちが「仕事をしているお母さんはかっこいい!」って言ってくれるのが本当にうれしいんです。