輸創企業

ドライバー教育と共に健康管理にも注力

Gマークとグリーン経営を取得
 同社の安全への取り組みは、当然ながらドライバーにも周知徹底されている。例えば、新人ドライバーは、最低2〜3カ月間かけて教育。その後も、荷卸し訓練や事故防止を目的とした乗務訓練、交通事故対応訓練、消化訓練(火災時の初期消火)など、年間をとおして様々な研修指導を実施しているそうだ。さらに同社は、2010年より「グリーン経営」も認証取得しており、環境方針に基づいてエコドライブなどの省エネルギー運動も推進している。なお、エコドライブの指導は、いすゞ自動車首都圏の協力を得て年1回「エコドライブ講習会」を開催。ドライバーは、座学と実践教習によって、エコドライブを習得している。
 また、昨今は高齢のドライバーが増加していることから、健康管理にも注力。日々の始業・終業点呼時に、飲酒運転防止のためのアルコールチェックを義務づけると共に、血圧と体温も測定してドライバーの健康状態を確認している。さらに、年1回、専門機関に依頼して禁止薬物の検査も実施しているという。
 実際に、こうした研鑽活動は効果を上げており、同社のドライバーは、非常にスキルが高い。顧客が主催する安全大会(筆記試験と実技競技)では、選抜されたドライバーが優秀な成績を修めているほか、他の顧客からも年間最優秀輸送会社として表彰されている。

交通事故対応訓練 消火訓練 危険予知、事故防止を目的に実施している乗務訓練
荷卸し訓練(誤配送防止) エコドライブ講習会 自社整備工場(川崎市本社)
乗務前にアルコールチェック、血圧と体温も測定

人材確保に取り組み社員と共に成長していく

代表取締役社長 布施 重男 氏
 厳しい時期を乗り越え、社員と共に安全性向上に努め、配送品質を追求する中で事業を拡大してきた同社。最後に今後の展望と課題について布施社長にお話を伺った。
「毎日、お客様と接するドライバーは会社の顔。したがって、身だしなみや挨拶などの基本マナー教育を徹底してきました。今後は、社員一人ひとりが経営者の信念を持ってもらえるように指導していきたい。つまり、会社の発展を視野に入れ、共に成長していける人材を育成していきたいと考えています。課題は、事業の要である人材を安定的に確保していくこと。当社に在籍するドライバーは優秀ですが、高齢化が進んでいます。ドライバー不足を解消するには、若い人たちが安心して、やりがいを持って働ける魅力的な職場づくりが必要です。そして、今まで培ってきた効率的な輸送体制を活かし、お客様から選ばれる輸送企業をめざしてまいります」
 地球温暖化などの理由から再生可能エネルギーの活用が進み、石油需要は減少傾向にある。しかし、東日本大地震の影響で原子力の見直しが図られるなど、まだまだ石油は、人々の生活や産業活動に必要不可欠なエネルギーであることに変わりはない。同社は、事業活動を通じて社会インフラを支える重要な役割を果たしてきた。これからも同社は、危険物輸送のスペシャリストとして、ますます多様化する顧客ニーズにしっかり応えていくことだろう。



Back   3/3