MIMAMORIケーススタディー

顧客の課題に対する解決策を提案するソリューション営業

代表取締役 植松 信行 氏
 島根県西部に位置する益田市は、北部は日本海に面し、南部は中国山地が連なる山陰と山陽を結ぶ交通の要衝地である。株式会社植松は、この地で1963年に自動車板金工場を創業。当時、地場産業の林業が盛んだったこともあり、創業から間もなく、木材輸送を開始する。さらに、高度経済成長期の需要に応えて土木事業に進出。同時に建設資材(バラセメント・骨材等)の輸送もはじめたという。その後も飼料や合板、繊維原料の運送業務、市内の学校給食の配送業務などを獲得。また運送事業に関連して石油販売事業を手がけるなど、経営の多角化を進め、事業基盤を強化してきた。
 現在は、その事業を継承した植松信行氏が代表取締役社長に就任。新たな経営方針を打ち出すことで既存事業を再構築した。その営業方針とは、顧客の課題に対する解決策を提案するソリューション営業である。
「自社の経営資源を活用して、お客様の抱えている問題や課題を解決する。こうした事業が展開できれば、お客様とWin-Winの関係を構築することができます。安価にサービスを提供するのではなく、お客様に付加価値を提供できる経営に舵を切りました」

GマークとISO14001を取得 事業を多角的に展開


メガソーラー事業への参入やフルトラクタのバルク車導入を提案
 有名な黒毛和種の生産地としても知られる島根県。同社は、肉牛・酪農の経営規模としては西日本トップクラスの牧場グループの飼料輸送も一手に引き受けてきた。しかし近年は、飼料や設備などの資材価格が高騰しており、畜産業を取り巻く経営環境は厳しい。そこで植松社長は、メガソーラー(大規模太陽光発電)事業への参入を牧場グループに提案。これは、牛舎の屋根に設けたソーラーパネルで発電し、全量を中国電力へ売るというビジネスである。植松社長に、その詳細を伺うことができた。
「2009年に太陽光発電の余剰電力買取制度がスタートしました。開始時の買取価格は42円/kWh。しかも、20年間は価格固定という制度なので十分に採算が取れます。この事業は、当社と牧場グループ、益田市、金融機関が出資して設立した株式会社ソーラーファームが担っています。牧場グループには、屋根の賃貸料として売電収入の5%に加え、最終利益が出た段階で出資比率に応じた配当金が支払われます。また、屋根にソーラーパネルを敷き詰めたことで、牛舎内の温度が-4℃程度抑制され、燃料費の低減効果も期待できます」
 なお同社では、太陽光発電システムのメンテナンス管理・保安業務、システムの清浄業務も請け負っているそうだ。
 一方で、飼料輸送の効率化、コスト削減についても顧客に提案。従来は、飼料用フレコンバッグを大型ウイング車で運んでいたが、現在は、フルトレーラのバルク車2台と大型バルク車1台を導入し、2交代制で運行しているという。
「最大のメリットは、バルク車によるバラ輸送の方が安く仕入れることができること。また、飼料タンクへの投入作業も迅速化できますし、フレコンバッグの回収業務も無用になります。フルトレーラの導入は、お客様にも大変喜ばれています」
 と語られた植松社長。現在、同社では発注、輸送、在庫管理に至るまでトータルに飼料供給をサポートしている。

4牧場の年間発電量は434万kwh。同社はメンテナンス管理・保安業務、システムの清浄業務も請け負っている。
飼料専用フルトレーラのバルク車を2台保有

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