トラック大図鑑

トランスミッション編
ここは、神奈川県湘南台の喫茶店『いすゞCafe』。
しぶいマスターが一人で切り盛りしている。
若いころはトラックドライバーとして活躍したらしく、店にはそのころの写真や思い出の品が飾られている。
今日も地元の若いカップルが、おいしい珈琲に惹かれてやってきたようで・・・。
あきら 「マスター、ぼくはキリマン」
きょうこ 「あたしはアメリカンかなあ。ねえマスター、今日はあたしが運転してきたのよ」
マスター 「きょうこちゃんも免許持ってるんだよね」
あきら 「オートマ限定だけどね」
ケンさん 「トラックのトランスミッションって知ってるかい、オーレ!」
あきら 「うわ、びっくりした。サンバのケンさんだ!」
きょうこ 「相変わらず金ぴかのサンバ衣装なんですね」
ケンさん 「きみたち、トラックのトランスミッションはね、多いモノでは16段変速なんだよ」
きょうこ 「そのトランスミッションって言葉、あたしよくわからないんですけど・・・」
マスター 「カンタンに言えばね、『変速機』だよ。エンジンの回転を切り換える働きをするんだね」
あきら 「大型トラックの『変速機』なんて、切り換えるのにすごい力が要りそうだよね」
ケンさん 「とんでもないよー」
マスター 「空気の力を借りるんだよね」
二人 「ええっ『空気の力』?」

トランスミッション
少し前、バスの運転手さんのあやつるトランスミッションのチェンジレバーが、すごく長い棒のようなレバーだったのを見たことがありますか?以前は、腕の力でトランスミッションを切り換えていました。なので、「てこ」の原理の応用で、長くして少しの力で切り換えられるように工夫されていたのです。

今では、トラックのトランスミッションの切り換えは「空気の力」(圧縮された高圧の空気)で行うのが主流です。
ドライバーがトランスミッションのレバーを切り換えると、「空気の力」がギヤを動かす補助をしてくれる仕組みになっているのです。
「トランスミッションの切り換え」とは、カンタンに言えば、高速で回っている歯車同士を一瞬で噛み合わせること。

トランスミッション断面図
また、高速で回っている歯車はほんのわずかでもムダなカタチがあると、すり減ってしまったり、大きな音が出てしまいます。そうするとトランスミッション自体が壊れたり、騒音が発生してしまうなど、トラックの運転自体に支障が生じてしまうでしょう。そうならないよう、歯車のカタチというものは、ミクロン単位できめ細かく調整されているのです。

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