トラック大図鑑

こうした状況を常に察知するため、レーダーは常に安全な車間距離を計算できるように道路のかなり先の方まで検知しているのです。また、レーダーには「レーザー式」や「電波式」などの種類があります。「レーザー式」は人間の目に近く、天候などによって検知しづらいことがありますが、「電波式」は天候などの影響を受けにくく安定して前にある物体を検知することができます。
トラックメーカーはこのレーダーの性能を高めようとさまざまな工夫をしています。というのは、前にあるものが「車」なのか、それを一瞬にして判断するには、たいへん高い性能が必要となるからです。レーダーは「動いているもの」より、むしろ「止まっていて衝突する可能性の高いもの」を判断するのが難しく、たとえば、道路にある物体が、小さくて上を通過できるようなものについては検知しても、対象外と判断するようにしなくてはいけません。
また、レーダーは道路の曲がり具合なども計算して、自分のトラックが進行する方向にあるものだけを検知するようにされています。つまり、隣接車線の車や、道路脇にある標識などの物体を対象から外すのです。こうした最新型のレーダーを中心としたシステムが搭載され、安全サポートのために働くようになってきています。

レーダーの前方に障害物を検知しても横方向にかかる力から道路の曲がり具合を計算して、対象を判断します。

あきら 「トラックってすごいことになっているんだね!」
マスター 「そうなんだよ。安全な運転をサポートし、少しでも事故を減らしたいと言うことなんだね」
きょうこ 「確か、高級な乗用車にもそんなシステムがあるって聞いたことがあるけど?」
マスター 「そうだね。乗用車もそうなんだけど、レーダーで前にあるものを検知できても、走っている道路の曲がり具合が判らないと、衝突する可能性が有るかどうか判断出来ないんだ。そこでトラックの横方向にかかる力を調べることによって、走行中の道路の曲がり具合も計算してるんだよ」
あきら 「ふーん。そんな工夫がなされているんだ」
マスター 「もうひとつ、レーダーの他にこんなシステムがあるんだよ!」

ドライバー自身の「運転集中度」を監視して、おかしいな、という時には警報を出すシステムも開発されています。運転中には、居眠りやわき見などの他、何か落としたものを拾おうとしたり、事故の原因となるいろんな行動がありますよね。
このシステムはドライバーの「運転のクセ」を自動的に学習して、そのハンドル操作がおかしいとき、たとえば「ふらつき」などを検知すると運転手に警報で知らせるものです。音だけでなく、エアコンの風を顔に吹き付けるということもできます。こうしたことによって、「わき見運転」や「居眠り運転」をできるだけ防ごうとするものです。

これらすべての安全サポートに関する操作ボタンは、操作しやすい位置に配置するなど、いちいち確認しなくても扱えるぐらい使い勝手よく工夫されています。また、警報の音や、注意を喚起するディスプレイ表示のデザインなども、直感的にわかりやすくしてあるのです。

あきら 「トラックにはこんなにいろんな安全サポートシステムが開発されているんだ!」
マスター 「もちろん運転手さんが気をつけることが一番大事なんだけれど、運転手さんも人間だからね。疲れて集中力が落ちてしまうこともあるだろう。これらのシステムがそのサポートになればいいけどね」
きょうこ 「あたしたちも気をつけていってきます」
あきら 「コーヒーのおかげで気分もスッキリしたし」
マスター 「安全運転でね!」
きょうこ 「あたしが隣で『集中監視』してますから」
あきら 「いつも寝てるくせに・・・」

こうして湘南台の喫茶店『いすゞCafe』では、マスターとカップルのよもやま話はつきることがないようである。

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