トラック大図鑑

あきら 「PTOって、文字通り"縁の下の力持ち"なんだね」
マスター 「そう。ちなみに、電線の工事に使われる高所作業車や、自動車を運ぶ車両運搬車にもPTOが使われているんだ。ぼくらが気づかないだけで、けっこういろんなところで活用されているんだよ」
きょうこ 「PTOって頑張っているのね。感心しちゃうわ」
あきら 「あれ?でも、エンジンって走るためのものだよね。エンジンから動力を取ってしまって、他のことに動力を使ったら、トラックは走れないんじゃないの?」
きょうこ 「確かにそうね・・・。わかった!トラックを停めて作業しているんじゃない?」
あきら 「さっきのミキサー車はちゃんと走ってたじゃないか」
マスター 「ふむふむ。2人ともいいところに気がついたね。PTOはいくつかのタイプがあるんだけど、中には走行中も稼働できるものもあるんだ。今日、あきらくんが見たミキサー車がそのタイプ。走行中にドラムの回転がとまってしまったら、中のコンクリートが固まってしまうからね」
あきら 「ホントだ!よく考えられているなあ」
マスター 「詳しく見ていこうか」

ダンプカーの荷台やミキサー車のドラム部分など、トラックの後ろの方を「架装物」といいます。架装物の機能に合わせ、PTOの取り付ける位置は異なります。もっとも一般的なPTOは、トランスミッションの横に取り付けられ、主に停車時に作動します(トランスミッションサイドPTO)。あきらくんが見かけたミキサー車の場合、走行中もドラムを回す必要がありますね。そこでエンジンに直接PTOを取り付けることで、走行中にも動力を取り出せるよう作られているのです(フライホイールPTO)。また、消防車など大きな動力が必要な車種もあります。そういった場合、停車時にエンジンの動力を100%取り出すため、エンジンとトランスミッションの間にPTOを取り付けるといった設定がされています(中挟みPTO(フルパワーPTO))。

PTOの種類

このようにトラックは、作業に合わせてPTOを取り付ける位置を変え、さまざまな作業を効率的に行っているのですね。

あきら 「なるほど、それならミキサー車も走りながらドラム部分を回せるね。いやー、PTOっていろいろ工夫されているんだねー」
マスター 「PTOは他にも細かい設定があって、架装物のメーカーとトラックメーカーが協力しながら開発しているんだ。けっこう奥深くておもしろい機能なんだよ」
きょうこ 「ところでマスター、コーヒー、そろそろ飲みたいなあ」
マスター 「おっと、ごめんごめん」
あきら 「マスターもおしゃべりしながらコーヒーを挽いたり淹れられたりするようになればいいね」
きょうこ 「1つのエンジンから別の動力を引きだすみたいに?」
マスター 「おかしな話になっちゃったなあ・・・」

こうして湘南台の喫茶店『いすゞCafe』では、マスターとカップルのよもやま話はつきることがないようである。

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