現在大型トラックでは、さまざまな装置で「空気圧」が利用されていますが、そのための空気をためておくスペースが『エアタンク』です。では、今までに空気圧を使った装置はどのようなものがあったでしょうか。エアタンクのことがよくわかるように、空気を使った装置をカンタンにおさらいしてみましょう。
まずブレーキ。大型トラックはとても重いため、人間が踏む力だけでは足りません。そこでトラックは、
ブレーキを踏む力を圧縮空気で倍増していることは以前お話ししましたね。その他、「HSA(ヒルスタートエイド)」などという坂道発進時のブレーキシステム制御のために空気圧が利用されています。この装置が付いているトラックでは、坂道でブレーキを踏むと空気圧がかかったままになるため、ペダルから足を離してもトラックが坂道を下っていきません。
つぎに発進するときにはクラッチを踏みこみギヤを入れ、クラッチをつなげるときに空気の力で信号が送られることにより自動的にブレーキが解除され平坦な道と同じように停車・発進ができるというわけです。また、ブレーキ以外にも、エアーサスペンション、トランスミッションなど空気圧を使っている装置はたくさんありましたね。あきらくんが見たバスの「車高調整」もエアーサスペンションの部品の空気圧を調整する機能を利用したものです。このようにトラックではさまざまな装置で空気が利用されており、各装置にうまく空気が行き渡るように“空気の通り道”が血管のようにはりめぐらされています。そして、その空気を貯めて置く場所が「エアタンク」というわけですね。
ではエアタンクはトラックにどれくらい積まれているのでしょう?空気を使った装置が搭載される場所はトラックの設計によって変わりますから、エアタンクの数や容量はトラックの車種によってそれぞれ異なります。車種によっては4〜5個も積まれているのもありますが、スペースに限りがあるのでやみくもに積むわけにはいきません。そこで、ひとつのエアタンクの中を2部屋、3部屋と仕切り、別々の装置につなぐことが多々あります。設計者はギリギリまで数を削って、軽量化・省スペース化を図っているんですね。