トラック大図鑑

あきら 「そうなんだ! エアデフレクターって大事なんだね!」
マスター 「さらにね。あのエアデフレクターの中には秘密の小部屋がついたものもあるんだよ」
きょうこ 「え〜? なになに」
マスター 「トラックのキャブに、ドライバーが休めるベッドがあるって話をしたよね? そうではなくて、エアデフレクターの中にベッドスペースを設けて休めるようにしたトラックもあるんだよ」
あきら 「へえ〜それはおもしろい!」
きょうこ 「でも、どうやって上に上がるの?」
マスター 「うん。助手席の上にハッチみたいのがあってね。潜水艦で甲板に上がるみたいにハシゴでのぼるのさ。かっこいいだろ」
あきら 「いいねえ!」
マスター 「エアデフレクターの中はただの空間でもったいないからさ。そこでドライバーが休めるようにって工夫されたんだね」
きょうこ 「じゃ、夜トラックが静かに止まっていたら、エアデフレクターの中に誰か寝ているかも知れないの?」
マスター 「そうかも知れないね(笑)。その他にもエアデフレクターはいろいろ工夫してつくられているんだよ」

エアデフレクターは、雨風にさらされますので「耐久性」が大切です。また、トラック全体を軽量化していく流れの中で「軽量化」や「防錆」も大切なことです。そのため、素材にはFRP(繊維強化プラスチック)という素材が使われていることが多いのです。

雨水の流れ方の図
また、ドライバーが運転しやすいように工夫されています。そのひとつが「風切り音の低減」です。風の強いとき、ヒューという耳障りな音がすると、運転するときに気が散りますよね。そんな「風切り音」ができるだけしないように設計されています。
もうひとつは「雨水の流れ方」です。雨の強い日、エアデフレクターからは雨の水滴が運転席の前面に落ちてきます。そうすると、ワイパーがあってもドライバーにとっては見にくくなり、安全運転の妨げになります。そこで、エアデフレクターにはドライバーの視界を確保するよう、雨水がフロントガラスに流れないよう工夫がされているのです。
「風切り音」や「雨水の流れ方」だけでなくドライバーの安全運転に関わることは、開発において特に大切なことなんですね。

そうしたエアデフレクターの進化はまだまだ続きます。次世代のエアデフレクターはもっと小さくできないか、軽くできないかという開発が、今も進められているのです。

あきら 「うーん。エアデフレクターってかっこだけじゃなかったんだ」
マスター 「ぼくもドライバーだったから、見た目がかっこいいってことも大切だったけどね(笑)」
きょうこ 「この店もエアデフレクターを見習った方がいいかもね」
マスター 「え?」
きょうこ 「だって雨漏りはするし」
あきら 「風の強い日はすきま風がうるさいし」
マスター 「よけいなお世話だよ! 修理するお金がないだけ!」

こうして湘南台の喫茶店『いすゞCafe』では、マスターとカップルのよもやま話はつきることがないようである。

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