輸創企業

「百年企業」「地域No.1」をめざす複合物流企業

代表取締役 寺田 忍 氏

社名の“執鬼”(とるき)は、日々より良い物流でお客様、社員、会社が共に繁栄する意味を込めて命名。
様々な想いが込められた企業理念。
寺田社長は企業理念に基づき事業を展開。
 三重県鈴鹿市に本社を置く三重執鬼(みえとるき)株式会社が設立されたのは1978年のこと。一風変わった“執鬼”という社名は、創業者である寺田武則氏が、暦注の十二直から運送、引越に一番適した日の「執」と、占星術の二十八宿から最大吉運の「鬼」を選んで命名。日々より良い物流サービスを提供することで、お客様、社員、そして会社が共に繁栄するように、という想いが込められているそうだ。
 同社は、設立当初より地域の大手百貨店の宅配業務(お中元・お歳暮)から運送事業を開始。さらに、年間を通して売上を確保するため引越業務に進出し、安定した事業基盤を確立する。また、地元の主要産業である自動車部品の輸送、保管・流通加工業務に加え、様々な商品の共同配送業務を獲得していくなかで着実に業績を伸ばしてきた。
 現社長の寺田忍氏が経営を引き継いだのは、リーマンショックの翌年のことである。このとき国内は、急速に円高が進んだ影響で輸出に依存していた製造業の経営が悪化。多くの製造業でリストラが敢行され、雇用不安が広がると共に内需も著しく縮小した。同社にとっても、大きな転機をもたらしたという。
「経済情勢が激変するなかで、いつまでも経営者という重責を高齢の父に背負わせておくわけにはいかない、という想いがありました。もともと後継者と目されていた兄は、新たに名古屋で会社を立ち上げて独立しておりましたので、私が社長を拝命することになりました。ちなみに当社の企業理念は、一代で当社の土台を築き上げた先代社長の創業の想いや経営に対する考え方を継承していくために作成したものです。つねに周囲に対する感謝の気持ちを忘れず、何事も創意工夫し、利他の心で世の中に新しい価値を生み出していく、という当社の行動規範を示しています。これを事業のなかで実践していくことで社員の幸福を追求し、ひいては社会の発展に貢献できるよう事業に邁進しております」
 と語られた寺田社長。同社は、この企業理念に基づき貸切・チャーター輸送、共同配送、保管、流通加工といった物流サービスをワンストップで提供。「百年企業」「地域No.1」を掲げ、お客様から信頼されるベストパートナーをめざしてきたという。お客様から必要とされ、その期待に応えることで、複合物流企業としての礎を築き上げた。


三重県全域をカバーする配送ネットワークを構築
 現在、同社が保有する倉庫は10拠点(全6260坪)に及ぶ。保管・在庫管理はもちろん、倉庫内での流通加工業務も行っているとのこと。最も取扱量が多いのが自動車部品である。輸入部品のデバンニング、検品、保管をはじめ、生産ラインに応じてピッキング作業を行ってセット納品するのだという。部品以外ではタイヤの保管も請け負っているそうだ。
 また同社では、倉庫を活用して三重県北勢(四日市市・鈴鹿市周辺)エリアを中心に共同配送を行っている。家電商品やAV機器、雑貨・アパレル、医薬部外品など、多岐にわたる商品を自社倉庫に集約し、県内の各店舗へスピーディーに配送。三重県中南勢(津市、伊勢市周辺)エリアや伊賀地域においては、パートナー企業の協力のもと共同配送を手がけている。同社は、三重県全域をカバーする独自の配送ネットワークを構築しているのだ。寺田社長は、事業体制について次のように語られた。
「最初はスポット輸送からスタート。その延長線のなかで定期の貸切便となり、さらに商品の取り扱いも依頼されるようになりました。原則として当社はお客様の依頼を断りません。いついかなるときも依頼を受けた案件は、必ず社内に持ち帰り、お客様のお力になれることはないか前向きに検討します。そしてお引き受けした仕事は、誠心誠意責任を持って完遂する。こうした積み重ねによってお客様の信頼を勝ち取り、少しずつ事業を拡大してきました」
 以前、同社はパソコンの配送業務を受注した際に、あらかじめ倉庫でセットアップしてから配送することを提案。ほとんど業務を止めることなく、短時間でパソコンの代替ができた、とお客様に大変喜ばれたそうだ。こうした事例からも同社の“創意工夫”という企業理念がしっかり事業に根づいていることがわかる。


県内10拠点(全6260坪)に倉庫を保有

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