マニュアルから学ぶ安全のモデルケース

シミュレーションとクイズ
講習では、実技として「プラットホーム着け」と「スラローム」の2つが行われました。その方法は下記のマニュアルに示してあります。
実際のアイスバーン路面は再現が難しいため、鉄板に水を撒くという方法で行います。この鉄板の上を走り「滑り」を実際に体感した経験が、万が一の際に大変役に立ちます。
理論講習は、興味付けのためにクイズ形式で行われました。クイズそのものは易しく、ほとんどの人が正解でしたが、Bさんの解説は詳細かつ高度で、理論にしっかりと裏付けられたものでした。この講習の「入口はやさしく、深く分け入る」というやり方は、Bさんの得意な手法ですが、他社でも大いに参考になるのではないでしょうか。

[スキッド・パン訓練の実施方法]
スキッド・パンに下図のテストコースを設定。入口まで25km/hで進入し、その後は安全を意識して走行する。

各課題ともに、練習を1回行い、その後3回実施する。

実技講習の前に行うべき点検
目 的 点検項目
実務訓練の開始前に、走行に直接関係する各部の簡易点検(日常点検に準じる)を行うと共に必要な装備品を確認し、訓練の効果向上と事故防止を図る
(1) エンジンの回転は円滑か? 異音の発生はないか?
(2) 各電気装置は正常に作動するか?
a前照灯、尾灯、その他のライト類の点灯・消灯、切り換え状況
b各計器類の指示状況
cエアコンの作動状況
(3) 車輪・タイヤは著しい変形・キズがなく、機能が正常であるか?
タイヤの亀裂、コード類の露出がないか? 空気圧は適正値か?
(4) 燃料、潤滑油、冷却水が適切に補充されているか?
(5) ハンドル、ブレーキ、その他の運転装置の作動は正常か?
※始業点検の要領で確認する

総合チェック問題「冬の運転」  次のうち、正しいものに○、誤りと思うものに×をつけなさい。
問 題 回 答
(1) 凍結路では、制動距離が乾燥舗装路に比べて5〜8倍に伸びるので、速度の抑制が必要である。 凍結路では摩擦係数が激減し、制動距離は5〜8倍に延びる。速度抑制が安全のカギ
(2) 寒冷地では、冷却水やウォッシャー液が凍ることがあるので、夜間はエンジン部に毛布をかけるようにし、気温が上がってから始動するのが良い。 寒冷地ならではの知恵
(3) タイヤチェーンを装着していれば、凍結路で多少急ハンドルを切っても横滑りは起きない。 × 凍結路の摩擦係数は0.07で、ほとんどブレーキが効かない状態。チェーンを付けていても横滑りする
(4) 道路上でのチェーン装着は、後ろからの車に衝突される危険性があるので、できるだけタイヤ交換所か道の駅を活用するとよい。 路上での交換は追突の原因となる。交換所や道の駅(高速ではSAかPA)をあらかじめ確認しておこう
(5) 雪国でスリップ事故の原因となっているのは急ブレーキで、全体の約40%に達する。 とにかく急ブレーキは事故の最大要因
(6) 早朝などに路面が光って見えたり黒く見えたりする場所は、凍結していると考えるべきである。 このように部分的に凍結しているところが最も危険
(7) 降雪量が少ない場合でも、カーブではスローインを徹底して行うべきである。 スローインはカーブ通過の鉄則。すべての路面で活用すべきだ
(8) フロントガラスに積もった雪が凍結したときは、ワイパーで無理に払わないで、ぬるま湯をかけて溶かし、布で拭き取るようにするとよい。 これも寒冷地の生活の知恵
(9) 凍結路での危険回避は、ブレーキでなく急ハンドルで行うように心がけるべきだ。 × ブレーキもハンドルも共に効かないと考えるべき。危険状態に持ち込まないことを考えよう
(10) タイヤチェーン、エアコン、ワイパーなどの点検は、冬になる前に早めに行うべきである。 全くその通りだが、毎日の点検も忘れてはいけない

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